蔦屋書店のビジネスモデルはブログに似ている

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 関西初上陸の蔦屋書店が5月8日、ルクアの1100にオープンした。たまたま、初日にのぞいたのだが、第一印象は、
「暗い」
 だった。午前中に行ったのに、照明がバーかなんかのようである。「滞在型」が売りの書店だって噂は聞いていたので、
「滞在はできるけど、立ち読みできんように暗くしてあるんちゃうか」
 と疑ったほど。じっさいは、ちがった。

蔦屋書店の本はタダ?

 蔦屋書店で大きな特徴とされているのは、購入まえの書籍を併設のカフェにもちこんで読めること。でも、マンガ喫茶やネットカフェを思えば、どうということはない。それ以外にも、店内のいたるところにイスがおかれてあって、ゆっくりすわって立ち読み(?)できる。ま、これもある時期から大型書店ではあたりまえになったサービスで、イスの多さが徹底している。といっても、けっきょくはすぐ満席になってしまうんだけど。

 あとでまた寄ったら、15時半から入場規制がかかってた。けど、満員電車ほどこんでいるわけでもなく、「ゆっくり見てもらいたい」という蔦屋書店のポリシーに反するからといった趣だった。よく目にしたのは、
「本がどこにあるかわからない」
 といって店員に問い合わせてた高齢者の姿だ。広い、ということに加えて、店内の編集方法(本のならべ方)が従来の本屋とちがって、提案型になっているせいだ。

蔦屋書店とヨドバシカメラのちがい

 しかし、オフィス街の主要な客層は、さがして買うような本はネットで検索して買う。蔦屋書店はそういう時代の本屋の在り方を示している。そのひとつがカフェ以外にも、スピーカーやMacのパソコンを売っているコーナーがあることだ。すぐそばのヨドバシカメラとなにがちがうのか、というと、ここには「本好きの客」が集まっている。つまり、本をコンテンツとして集客している。アフィリエイトをやっているブログの発想に近い。