電子書籍にかかわる消費税の扱いが変更になった


 これから個人出版をしようという人があまり意識して部分に税制がある。アップルだのグーグルだの、IT業界はアメリカを中心とする外国企業の支配があたりまえになっている。ふだん、あまり意識しないが、彼らは税金の扱いが国内企業とは異なる。

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 アマゾンのKDPを使って個人出版をする場合、キミはアメリカの企業であるアマゾンに適用される税制に従うことになる。メインの販売サイトがAmazon.co.jpであってもだ。

販売価格に個別で消費税を上乗せしなければならない

 2015年の10月1日から日本はアマゾンの売り上げに対して課税することにした。これは個人出版するキミにもかかわる。個人出版ではキミが出版社である。

 これまでアマゾンのKDPを通じて、電子書籍を100円で販売した場合、既定のロイヤリティとして、35円(35%)がキミに支払われた。ところが、この先、100円で売れても、まず、消費税をピンハネされ、残りの35%がキミの取り分となる。

 従来通りの利益が欲しければ、消費税(現在8%、2019年10月から10%)分を上乗せした価格設定をしなければならない。KDPでは価格の設定はキミが自由にできることになっている。そのかわり、改訂するなら、自分で作業をしなければ、税込み額と見なされる。

 つまり、キミがこれまで通りの利益を得たければ、その電子書籍は消費税分を上乗せした価格で売らなきゃならんということだ。ここに違和感を感じないだろうか。

消費税というもうひとつの流通問題

 先ほどの売り上げ配分には、消費税が含まれていない。じっさいには、客が支払った購入代金の8%(まもなく10%)を著者でもない役人がもっていく。そのぶん、出版社、取次、書店の取り分が圧縮されているのだ。

 日頃、出版社、取次、書店が1%利益を増やすためにどれだけ努力を重ねているか。その利益の大半を所得税としてもっていくクセに、政府・役人は自分たちの都合で好きなだけ消費税の%を上げる。

 このたびの税制変更は、国内の書店からの異議申し立てによって決まった。不平等条約のように外国企業が優遇されるのはけしからんということだ。それについてはその通り。

 しかし、この機会に考えて欲しいのは、そもそも、消費税のような悪政がまかり通っている現状である。間接税というのは、元来、戦時税制だ。平時なら払わなくてもいい国民からも税を徴収するシステムである。戦争反対の人は消費税にも反対してくれ。
 
 
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