日々忙しく仕事に追われる中で交わされる大量のメール。読むのも書くのも、長くなれば、それだけ時間を奪われてしまう。1通1秒でも100通で100秒。なくてもいい1行のせいで、互いに時間をムダにしている。
書き出しは定型文でいい
本文に最低限必要なのは、宛名だ。メールアドレスの欄にも表示されているかもしれないが、まちがいメールでないことを示す意味でも、本文冒頭に宛名を入れる。同時に、最低限の礼儀でもある。
メールでは、「拝啓」や時候のあいさつなど、昔の手紙みたいな文言は入れない。これは日常のメールでもそうだが、ビジネスメールだと、かえって、ちゃんとしなきゃと思って、よけいな文を入れる人がある。
そういうメールにはよぶんな礼儀がすべて宛名におさまっていると思うといい。外資系の企業なんて、サポートのメールですら、
「Hi,(first name) 」
で返ってくるから驚くが、あれが向こうのビジネスメールだ。日本ではさすがに、
「ハーイ、(呼び捨て)」
は抵抗が大きいので、無難なのは──
社内「○○さん」
社外「(相手の社名)○○様」
つづけて、定型のあいさつと自分の名──
社内「お疲れさまです。△△です。」
社外「お世話になります。(自社名)△△です。」
ここまでは毎回おなじでいい。
長くても1段落にまとめるつもりで
本文は基本1行のつもりで書く。すでに話が通っている場合はこんな感じ。
「見積もり、明日までにお願いします」
はじめて切り出すなら、なんの見積もりかは書かなくちゃいけない。で、それがどうして必要か、「なぜなら」の説明が2~3文。
したがって、1文ではムリだが、1段落ってとこだ。メールというのは、昔ながらの手紙よりは会話にずっと近いもんなんである。長文はむしろ失礼なんだ。