カープ女子も必見?!掛布・阪神二軍監督の最終試合が甲子園で

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プロ野球・阪神タイガースの掛布雅之(62)が二軍監督を退任することが9月10日に発表されました。最後の指揮をとる27、28日の広島戦が甲子園球場でおこなわれます。

これは二軍のいわゆるウェスタン・リーグの試合であり、当初の球場はいつもの鳴尾浜の予定でした。ところが、10日の発表後、定員の3倍1500人が鳴尾浜に押し寄せたのです。




掛布二軍監督が最後の采配をふるうのは広島戦


 
 ⇒ 阪神タイガース「掛布ファーム監督」イラストフェイスタオル
 
 
事態を重く見た球団は、球場の変更を決定。つまり、阪神タイガースのユニフォームを着た掛布が甲子園で見られるということで、昔からの阪神ファンが浮足立っています。

しかも、対戦相手は広島カープ。今年の一軍で1位争いをしてきたチーム同士の対戦となります。まあ、一軍の方は、阪神が途中で、ほぼ毎年恒例の失速をしましたが。

現在、阪神の一軍監督は金本です。かつて、阪神が広島から奪い、2000年代初頭の「強い阪神」の立て役者となりました。しかし、いまや広島の方が常勝チームとなりました。

もともと市民球団であり、お金をかけられない広島は、地道に選手を育てる方針が実を結びました。昔の阪神は人気があるのに弱く、そのころ中心選手だったのが掛布です。

新人のころから阪神のスター選手だった掛布


 
 ⇒ BBM2016 Masterpiece■レギュラーカード■026/掛布雅之/阪神
 
 
「カープ女子」なんて言葉ができてからの野球ファンは知らないでしょうが、テスト生から入団した掛布は新人のころから、♪若虎 若虎 掛布~と歌が作られる人気でした。

そのころは、中村、藤田、ライバック、田淵、ブリーデン、掛布というオーダーで6番サード。バース、掛布、岡田の3本連続バックスクリーンなんて「最近」の出来事です。

4番を打ち、「ミスター・タイガース」と呼ばれるようになってから、じょじょに雲行きがあやしくなって、引退時の球団の扱いはひどいものでした。

その後、あれだけのスター選手が阪神にもどってくることはなく、今回の二軍監督就任まで、ずっとチームを離れていたのです。ファンはいずれ一軍監督にと期待していました。

自身の野球理論をもとに阪神の若手育成に結果を残した掛布二軍監督


 
 ⇒ 「新・ミスタータイガース」の作り方: 「掛布道場」指導ノート
 
 

厳密に言うと、2013年10月からの「育成&打撃コーディネーター」という役割を経て、2015年10月から二軍監督を務めました。こうして阪神にもどってくるまで25年。

それまで、現役引退後は報知新聞や日本テレビなど巨人寄りのメディアで解説をしていました。球団とはよほど確執があったのでしょう(千葉出身でもとは巨人ファンですが)。

掛布がCMやTV番組で見せていた愛嬌あるキャラクターからは意外ですが、野球に関しては、かなり緻密で理論的です。その野球観はいくつかの著書にまとめられています。

二軍監督になってからは、先ごろ2000本安打を達成した鳥谷選手以外、これといった生え抜き選手がいない阪神で、若手育成に力をそそぎ、結果を出してきました。




掛布解任の真相は

つまり、今回の「掛布電撃解任」はまことに理不尽なものです。2年契約だったというのがタテマエですが、スポーツ新聞の報じるところでは、金本監督との野球観のズレが原因。

球団側はやむをえずかもしれませんが、掛布に甲子園という晴れ舞台を用意しました。阪神ファンも広島ファンも当日は野球を楽しみ、掛布をながめに行きましょう。
 
 
P.S.

余談ですが、甲子園球場と言えば、高校野球の聖地でもあります。今年の夏は「怪物・清宮」が「清原超え」の一大会6ホームランを放ち、32年ぶりの記録更新にわきました。

そんな最中、たまたまJRの大阪駅の改札あたりを通り抜けていると、アナウンス。
「甲子園口は甲子園球場の最寄り駅ではありません」

そうか、地方からくる人は知らないんだ。というわけで、甲子園球場へのアクセス情報。

 ⇒ 阪神甲子園球場