自分の欲望を志望動機にするな:エントリーシートの書き方と面接対策


人間なんだから、欲があることはありまえだ。しかし、人前で欲望をタレ流しにすると、軽蔑される。ところが、就活でこれをやる人がいる。志望動機を聞かれて、欲望を話す。

言うまでもなく、志望動機とは、その企業を志望した動機(理由)だ。なぜ、自分がその企業に応募したか。言い換えれば、ふさわしいと思ったかということだ。

 

「したいこと」は志望動機ではない

まずは、よくある志望動機を見てみよう。

「私は学生時代、アメリカに留学していました。英語力を活かせる仕事がしたいと思い、貴社(御社)を志望しました」

これのどこがダメかわかるだろうか? というか、すでに答えは書いてしまっているが、自分の欲望を述べているだけだ。英語が話せるから、英語を話す仕事がしたい、と。

「絵を描くのが得意だから、絵を描く仕事に就きたい」
「歌が好きだから、アイドルになりたい」
と言っているのと本質的に変わらない。

なんとなく、絵や歌だと趣味で、英語だと勉強や仕事のイメージがあるから、平気で言うんだろうが、採用する側の心にまったく響かない点では変わりない。

 

採用側のニーズを意識する

じゃあ、志望動機はなんなんだ? やりたいことをやっちゃいけないのか、と思うかもしれない。でも、採用する側のことをまったく無視しては志望動機は成立しない。

志望動機とは、こう理解するといい。
「自分の能力を最も活かせるのがこの会社(貴社)だと考えたから(志望しました)」
その能力がたとえば、英語なのだ。

だったら、言っていることはおなじじゃないかと思うかもしれないが、採用側のニーズというところに意識が向いているか、というところに差がある。

貴社の求めている人材(含む英語能力)にふさわしいのが「私」だと思ったから、応募したのだ。どうせ私を雇うなら、苦手なことより得意なことさせる方がいいよねっていう。